建築巡礼:ベーハ小屋を訪ねるたび(栃木県益子町)

2009-09-23移働する診断士

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日本各地に広がる建築遺産を巡る旅。今回は益子焼で有名な栃木県益子町に残るベーハ小屋を紹介します。

 栃木県益子市というと関東では益子焼で有名な土地ですが、煙草の産地でもあります。煙草の葉にはキセルなどに使う刻み煙草とよく売られている巻き煙草の2種類ありますが違いは葉っぱの種類が刻みたばこは、明治以前から日本にある葉であるのに対し、巻きたばこはアメリカ産の葉を使っています。今回訪ねたベーハ小屋はこのアメリカ産の煙草の葉を収穫した後に乾燥しておく為の小屋で、明治以降日本各地に作られました。しかし昭和30年代以降は機械化に伴い徐々に使われなくなっていきました。また近年の煙草の生産量の減少に伴い煙草の生産自体をやめる所も増えています。
※「ベーハ小屋」ですが名前の由来はよくわかりません(ベーハ小屋の持ち主でも知らない方が多い)が推測するに米国産葉==米葉==ベーハを乾燥させる小屋から来ているのではないでしょうか?

益子町山本地区に残るベーハ小屋色々

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 山本地区は益子町の南部に位置し地区の中を走る2本の川を基本とした農地が広がる地区

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 ベーハ小屋は煙草の葉を乾燥させる為に、煙出が頭についています。

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 煙草の収穫は8月下旬。取材に行った9月には既に収穫が終わった後の畑しか見られなかった。

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 黒光のベーハ小屋。艶やかで良いですね。

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 下屋の木組が美しい。上の黒光りのベーハ小屋の内部です。

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 そして出荷待ちの乾燥済の煙草達。

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 今回取材した中では一番色気のあるベーハ小屋。土壁に赤い屋根と象徴的な煙突がステキです。

益子町上大羽地区に残るベーハ小屋

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 こちらの地区は今年の収穫を持って煙草の生産を止めました。時代の流れには逆らえない。

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 ひっそりと佇んでいます。

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 気がつくとベーハ小屋に囲まれていました。

ベーハ小屋を知る

讃岐のベーハ小屋 
http://www.sanuki-ie.com/gallely-beha00.htm
ShopMasterのひとりごと
http://sugakun.exblog.jp/i22/
旅する建築家鈴木喜一の大地の家
http://daichinoie.blog6.fc2.com/blog-entry-4500.html

おすすめのお店

パン工房 Boulange 770
 http://volunteer.main.jp/Boulange770.html  日曜のみの営業
塵庵 今成窯
 http://jinan.tsuchigumo.com/index.html

益子へのアクセス

鉄道:JR水戸線 下館駅 乗り換え 真岡鐵道にて益子
車 :北関東自動車道 真岡IC または 桜川筑西IC


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