小岩井農場について

2014-03-12移働する診断士

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今回は「小岩井」の話を少し・・・
小岩井というとスーパーの乳製品コーナーで見かけるちょっと高めのチーズやバター、自動販売機で見かけるフルーツ飲料。
この辺りがすぐに思い浮かぶかと思います。

この小岩井とは岩手県に古くからある農場のことで、この地を開拓しようとした3人(小野義眞(おの・ぎしん)、岩崎彌之助(いわさき・やのすけ)、井上勝(いのうえ・まさる))の名前をとって「小岩井」と名付けられたそうです。

皆さんがスーパーで見かける小岩井製品は、小岩井農場が高度成長期にキリンビールと合弁で立ち上げた小岩井乳業という会社の製品です。
でもって、今日の話は乳業ではなく本家の小岩井農場の話。
こちらは123年前からつづく農場経営を主体に雫石の広い敷地の一部を一般の人へ「まきば園」として開放し、農場とその自然を体験できるようにしています。詳細はこちらのサイト見ればわかるので、前置きはこれくらいにして・・・

別に僕は、小岩井の回し者ではないのですが今回この話を出したのは、この地を舞台に旅育ツアーを検討しているからなのです。
というのも、子供の頃は実家が商売をやっていた関係で、親はなかなか連休を取ることができず、家族で旅行へ行く機会も少なかった。それを、かわいそうと思った両親が見つけたのが、当時、新聞で募集していた子どもだけで行くサマーキャンプ。そのなかのひとつに小岩井農場で開かれた「小岩井自然スクール」があり参加したのがきっかけだったわけです。
当時、開通したての新幹線に乗れ、親元を離れられるという冒険心にワクワクしながら、小岩井へ行ったことを思い出します。
それが1984年。自然スクールは自然と名がつくだけあって、岩手の巨大農場の自然の中で3泊4日、廃車となったブルートレインを活用したSLホテル、農場見学、ハイキング、鮎のつかみ取り、クラフト作り、馬車・乗馬体験、バーベキュー、自然の森を活用したアスレチック・・・etc と子供の興味をそそるものがあふれていて、またホスト役の農場の大人たちとの交流を通して普段と全く異なる世界を堪能できる、正に冒険でした。
その夏の経験がとてもたのしくて、僕は、それから小学生の間は毎年夏に自然スクール(確か冬にも一度行ったかな)に通ってました。

で、小岩井の話はこれだけに終わらず、毎年そこのホスト役だった小岩井の方々と年賀状だけのやりとりはずっと続けていました。年賀状には毎年「今年こそは小岩井へ行きます」と書き続けていたのですが、なかなか行く機会なく「行く行く詐欺」状態に・・・
やっと重い腰を上げて再び小岩井の地に足を踏み入れたのが2012年夏のこと。25年ぶりに訪れた小岩井は施設こそ新しくなっていましたが、その自然の美しさや風の優しさは変わらず僕らを迎え入れてくれました。もちろん、小岩井の方々にもお会いしてきました。

この時たまたま参加した小岩井農場巡りバスツアーのガイド役だったのがスクールの校長をやられていた黒沢さん。この夏のすぐ後に黒沢さんは引退されたので本当にギリギリのところでの再開!
さて、ちょうどその頃、僕は旅育を佐谷さんと始めていた頃で、この子供の頃の経験を今の子供達にも伝えられないかと思うようになりました。そこで、当時スクールの校長をやられてた黒沢さんへコンタクトを取って、旅育ツアーを小岩井で行いたいという話をしました。その後、僕も忙しくこの企画が懐で温める状態になっていました。ところが今年に入り黒沢さんから届いた年賀状で「人を紹介するから話をしにいって欲しい」と後押しされ、いよいよ今年の夏実行で動き始めました。

というわけで、現地で「自然スクール」を運営していた人たちの想いと、僕らの「旅育」への想いが出会い、新しい形のツアーを小岩井で行おうという話に今、向かい始めたわけです。

この物語がこれから、どういう発展を遂げていくのか今から楽しみでワクワクしています。