ユーゴスラヴィアで考える 1
今週末、友人の旅人のアルバニアへの旅行記を読んで考えました。バルカン半島・・・人種のるつぼ、欧州の火薬庫と言われ、常に紛争が絶えないこの地域に一時の平和を与えていたのが共産主義であった。私が大学生の頃ちょうど、ユーゴスラヴィアの崩壊が始まった。最初に一番火薬庫から遠いスロヴェニアがユーゴを離脱。クロアチア、ユーゴ(主にセルビア)にユーゴの象徴的だったボスニア・ヘルツェゴビナが戦争状態に突入した。ユーゴスラヴィアは第二次大戦において、一人の英雄(チトー)の活躍で成り立った国。共産主義といっても、ソヴィエトとは袂を別ち独自の共産主義を目指した国だった。チトーのもと、複雑な人種構造を持つこの国は「みんな兄弟」のスローガンに国民はユーゴスラヴィア人として生きていた。これは戦争から独立を勝ち得たことと、強気リーダーを国民が信頼していた。また生活もそれなりに幸せであったことから成り立っていた。事実この ...