計画を作るということ(その3)
今日(2023/1/23)は10年に一度の大寒波がおとづれたとかいうことで、ものすごく寒く感じますね。気候に関しては毎年、数年に一度の〇〇というのがくるので、すっかり慣れてしまった感もありますが・・・・
さて、事業計画を作るということについての話の第3回です。前回は金融機関から融資を受ける際についての例として公庫の創業融資計画書をもとに何を書いたらいいかの説明をしました。何かをやるためには資金が必要なので、融資が前提になりやすいのですが、事業計画は融資以前に立てるものです。まれに、全て自己資金で進めるので計画書は作りませんという方にお会いすることもあります。たしかに、融資不要ならば計画をわざわざ作らなくても事業を進めることは可能です。ただ、初回にも書いた通りやはり計画はあった方が、事業を進める上での道標になることは事実です。当然、新規事業や事業拡大を目指す時も同様です。今回は、目的を明確にしていきましょうというお話です。
事業の目的を明確に
事業計画では、その事業の目的(ゴール)というものがあるかと思います。まずは、それを再度見直してみてください。どんな目標でしょうか?というのも、計画を立てる根拠を把握しておかないと、計画の報告性がぶれてしまうからです。前回は融資目的なので乱暴な言い方をしてしまうと、融資を受けられる計画になってしまっているケースもよく見受けられます。でも、実は融資が必要となった真の理由が本当は重要なのです。そこまで立ち返らないと誤った経営をになってしまうこともあります。
現在の延長線上での数年後の姿を目指している場合だと、5年後に売上達成〇〇円とか、顧客◯人達成とかになるでしょう。この時、なぜその数値をおいたのかを振り返ってみてください。例えば現在の経営状況があまり良くないからその目標を置いているのであれば、経営改善の必要があると思われます。逆に順調に進んできて今後も拡大していきたいというケースなら、なぜ拡大していく必要があるのでしょうか?それは、その事業を始めた時の目的(経営理念やビジョンともいう)と合致しますか?しないのであれば、何が変化として起きたのかを考えてみましょう。その変化になぜ対応するのか?対応する必要があるのかも重要ですね。
何か新規事業・創業を考えている場合は、その事業を始めようと思ったきっかけから深掘りしてみるといいです。一番ありがちなのが、何か新しいことをするのが目的になってしまうケースです。これで成功する人もいますが、大抵の方は、事業を進める途中で道に迷ってしまうと思います。
最近は、どの会社の事業計画でもビジョンを明確にするようになってきました。また、この時に何かしらの社会的課題を解決しようとするケースも多くあります。そもそも、会社というものは社会に対して何かしらのモノやコトを提供していくことが目的に立ち上げられているため、社会の一員としてその会社が何をやろうとしているのかを示しているも流れがあると思います。(対外的にはSDG’sや人々への幸せなどのフレーズをよく聞くのもこう言った流れの延長)これは、対外的にはその会社を支持する人を増やすことにつながりますし、社内的にも、従業員のやる気や共通の目的を持ってもらうことにもつながります。なによりも、経営者がその事業を行うことで何をやろうとしているのかを内外(自分に対しても)にしめすことで、行動の一貫性を持たせることにつながります。(特に昭和以前は国家的規模で事業を行う大物がいたというのもこの流れかもしれませんね)こう書くと難しそうに思いますが、ご自身の胸に手をあてて考えてみれば色々と思い出すのではないでしょうか?
まずは、そこから始めていきましょう。