計画を作るということ(その10)デザインシートのビジネスモデル

2023-02-21移働する診断士

 前回は提供価値をドメイン(誰に何をどの様に)から考えて来ました。

今日お話しするのはデザインシートの真ん中の部分。ビジネスモデルの部分です。提供価値を実現するための仕組みの部分、事業のエンジンとなるところです。

 過去のモノ主体の時代(昭和型⁈)は、それぞれの役割ごとにこの部分は明確だったと思います。製造業なら原材料を入手して、自社内で職人さんや工員さんと機械を使って製品を製造することでした。卸売業なら、特定の工場と繋がることでその製品の入手ルートを多数確保し小売業者にとって魅力的な商品を調達することになります。小売業者は、消費者へ必要なものを売るために商品を仕入れて販売することでした。この様に業種ごとに社会の中での役割が明確に異なっていたので、その部分にだけ特化していればよくビジネスモデルというものを考える必要がありませんでした。これは、モノを作れれば売れる時代だったから通用したともいえます。

 しかし、令和に今は単にモノを売る商売が成り立ちにくくなっています。また、消費者もひととおり必要なモノは持っているので、単なるモノはそこまで求められなくなって来ました。それに加えて景気もあり、消費行動も慎重になって来ました。この様な社会に対してどの様なビジネスモデルを構築するのがいいかを考えることになります。

 このビジネスモデルの部分を考えるのが工夫のしどころなのかもしれませんね。ビジネスモデルを作るだけで分厚い書籍が1冊生まれてしまうくらいです。この部分は、経営者の頭の中でどういったものを描けるかに依存するのですが、一つの指標として、ビジネスモデルキャンバスというツールは使ってみてもいいのかもしれません。

 こんな形のもので、これを考えるグループというのもあちこちにあったと思います。これが流行ったのが10年ぐらい前で、現在はだいぶそれを活用した事例も出ているみたいですね。ビジネスモデルを考える上でよくできたツールだと思います。

 ビジネスモデルキャンバスと経営デザインシートは同じような項目が結構見られます。前回定めた提供価値に関連する項目(提供価値(Value Propositions)、主要な活動(Key Activites)、顧客セグメント(Customer Segments))から埋めながら想像を膨らませて行くといいのですが、今回の経営デザインシートの作り方から言えば「主要パートナー(Key Partners)」と「主要な資源(Key Resources)」、「コスト構造(Cost Structure)」はまだ空欄でいいです。ここありきで書いてしまうとバックキャストではなく、フォーキャストな思考に陥ってしまうので・・・・

 ビジネスモデルですが、最初はその提供価値を実現するために何をやるのかから考えて行くといいのですが、ビジネスモデルキャンバスでいえば、1:どういうチャネル(販路)を使って、2:顧客とどういう関係を構築するのか?とシンプルに考えてみるのがいいです。この時に今の時点塚平涅槃くどいようですが制約をつけないで自由はなっそうで考えて見てください。

 「ビジネスモデル」という言葉、私の中では最近「エコシステム」という言葉に言い換えています。「エコシステム=生態系」ですね。というのも、ビジネスモデルというと自社のみの視点が強いのですが、ビジネスは1者のみで完結することは少なく、さまざまな関係者と協力して進めることになるからです。この関係者をステークホルダーなんて言葉を使って言いますが、今のビジネスにはこのステークホルダーを幸せ手にして取り込んでいこうという発想が強いと思います。なので「生態系=エコシステム」という言葉がしっくり来るかなと思います。