コロナ融資とコロナ後を考えてみよう

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以前noteに書いたことを再度まとめ直しました。)

 コロナの感染者数が一旦落ち着いている(2021年10月現在)による今こそ現状を再度確認することが重要ではないかと感じてます。というのも、昨年から矢継ぎ早に出された各種コロナ支援策もコロナの収束ととも(行政側も予算が少なくなり)に日常を取り戻しつつあり、今後は新たな支援策は出にくいことと、事業者自身が自助努力でコロナによる変化を乗り越えることが求められてきています。(求められているというのは、例えば事業再構築補助金などに主軸が移っていることからもわかります。ちなみに、事業再構築補助金は令和4年度も継続ですって・・・・)

 このような状況なので、今回は立ち止まって考えた方が良いこと2つを紹介します!

その1:返済計画を立てていますか?

 まずは、借入返済がある人向け。コロナによる緊急融資を受けた方は、ほとんどのケースで据置を利用していると思います。(*据置とは元本の返済を一定期間遅らせること。)しかも、多くのケースでは無利子なため通常の融資では据置期間中に払う利子が不要で、当面は返済に回すお金が一切かからない。でも、いずれ返済は始まるので今のうちに返済計画を立てておきましょう。(実は、緊急融資を受けられた人はラッキーなんです。こんな状況だから簡単に借りられるような話が飛び交っていましたが、規模が大きすぎて返済能力をしっかりみられて断られたケースも多かったそうな・・・)

 ちなみに、早々に融資を受けられた方は既に返済が始まっているでしょうし、コロナの影響が長期化していて返済を遅らせた方もいるかと思います。リスケされた方は再リスケとはなりにくいので1年後には返済がほぼ確実に始まりますね。(ちなみに、リスケすると新たな融資を受けることは、難しくなります。)

 そこで、返済のための計画を今一度再確認しましょう。

たとえば、こんなケース・・・
・コロナ前 月商700万(利益率20%:140万)
          ↓
 現状   月商300万(利益率20%:60万)
・緊急融資 2000万(据置半年、3年返済)

まずは、毎月の返済額を確認します。返済予定は、融資を受けた時に受け取っている、借入金明細書で確認しましょう。

今回の参考ケースでは、3年返済のうち6ヶ月が据置のため、30ヶ月での返済となります。
 ・12ヶ月×3年ー6ヶ月(据置)=30ヶ月
 ・月々の返済額:月約67万円=2000万円÷30ヶ月

コロナ前なら、140万円の利益から返済が可能でしたが、コロナにより利益が60万円に落ち込んでいますので、返済がこのままでは難しい。

 この場合、必要な利益は67万円以上のなるので利益率20%なら335万円以上の売り上げが必要です。もちろん、これは利益すべてを返済に充てる場合の金額なので、それ以外にも必要な費用が増えていれば、その分上乗せとなる。ちなみに、貯蓄があり、そちらを切り崩して対応する場合は、どこまでその方法で耐えられるかを見ないといけません。

 そこで、活用したいのが資金繰り表の作成です。ネットで検索すればいろんな人が掲載しているので、自分にあったのを選ぶのもいいですし、公的機関のやつだと日本政策金融公庫のサイトに手順書つきで置いてあったりします。こちらのでは資金繰り表(詳細版)が月毎にみられるのでいいですかね。(私が使いやすいやつをオリジナルで作るほどのテクニックは持ち合わせていないので・・・・)

その2:コロナ禍に適用したビジネスモデル

 もう一つ重要なのが、その1にも関連しますが、今後どう事業を進めていくかです。人々のライフスタイルがコロナで大きく変化していて、今までの消費パターンが通用しなくなってきています。そこで、自分のビジネスモデルがこれからの社会に適合したものであるか考えてみましょう!
 その答えはサイトに書いてあるほど簡単なモノではないのですが、これを紐解く一つの手段として、今まで自分が行って事業の目的を振り返って今後どういう人に、どういう価値を与えられるのか?その結果、社会に対してどういう働きかけにつながっていくのかという視点に着目して見ることは有効です。

 と言葉で書くのは簡単ですが、それを整理するのにどうしたらいいの?と聞きたくなりますよね。ここで登場するのが知的資産=無形資産というものです。知的資産とは、「人材、技術、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド等の目に見えない資産のことで、企業の競争力の源泉となるもの」です。これって、大手企業でなくても結構持っている経営資源だと思いますが、目に見えないだけに表現しにくかったりします。これを明確にしてこれからのビジネスモデルをデザインしていくことが重要ですね。この考え方を知的資産経営っていいます。このやり方まで書こうと思ったけど長くなるので、また別の機会に。
 一応参考となるサイトはhttps://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/index.html とか
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/index.html がありますが、ちょっと気軽には手を出しにくいので、リクエストがあれば簡単に説明しようかな・・・(あっ、ちなみに僕の事務所ではこれを使った経営支援もやっています〜)