ノルウェーのチョコを売ろうとした話
一応このサイトのテーマは経営とノルウェーとしていますが、コロナになってからノルウェーへ行く機会もなく、情報もあまり仕入れてこれていなかったので、自ずとここでノルウェーを取り扱う機会が減っていました。
実はもう10年ぐらい前にノルウェーのチョコレーをと日本で売れないかとトライしたことがありました。前々からノルウェーに関わることで事業をできないかと模索していたのですが、考えているばかりで何もしないまま、年数が経ってしまいました。(そもそも、ノルウェーという国に関わり始めたのは90年代)
考えていても一向に何も始まらないので、始めてしまう方いいだろうということから、始めようとしたのがノルウェーのチョコレートを日本に輸入して販売してしまおうということでした。なぜ、チョコレートかというと、当時のこのサイトの記事にもありますが、ノルウェーのチョコレートがとても美味しくてこれを日本で流行らせられないかと思ったからです。
しかし、これ最初っから結構ハードルが高いことにチャレンジしようとしていたのですよね。当時はまだ会社勤めだったので再度ビジネス的にやってしまえばいいかなと軽い気持ちだったのと、きっと向こうは日本から声をかければ簡単に応じてもらえるだろうと本当に素人な考えで進めました。こう考えた理由には、友人が海外から個人輸入で物品を仕入れて日本で売ることをやっていて、その手順を聞いたらそこまで難しいようには感じなかったというのもありますね。
で、結果はどうなったかというと、テスト販売まですら行くことができませんでした。
今の知識があれば、問題だらけなことに気がつくのですが、当時はそんなこと知りませんからね。進める過程では輸入を知ってそうな人に聞いたり、やり方をJETROに問い合わせたりはしましたが、そもそも相手に売る気がないものだったのがいちばんのネックだった気もします。
さて、何が難しくしていたのかというと、最初が「言語」でした。友人の経験談やネットなどで調べると個人輸入はメールを英語で書けば大抵交渉が始められると書かれていたので、そのターゲットとなる商品のメーカー企業へメールを送ろうとしました。ところが、メールアドレスがなかったんです。基本的にはお問い合わせフォームのみ。お問い合わせフォームはカテゴライズされていて、基本消費者向けの内容で最後に「ビジネスしたかったら電話してね」とありました。いきなり言語の壁にぶつかって、恐る恐る国際電話をかけましたが、相手の回答は「アジアセクションの担当者が夏休みだから半月後にまた連絡してね」の一言。そう、北欧はバカンスをしっかり取る(少なくとも10年前は)国でかつ、引き継ぎなんてしません。なので、いきなりこういう形で門前払いに会うとは思いませんでした。また、そのメーカー自体が以前はノルウェー企業だったのですが、いつの間にかアメリカの大手企業の傘下に入っていたのも誤算でした。おそらくそのメーカーないでセクション制を引いているみたいで、基本的には外国には販売していないみたいな感じでした。それでもしつこく通販サイトを探していくとイギリスとアメリカのECでは取り扱っていました。
もう一つの難しさが、取扱商品が食品ということ。海外から食品を仕入れる場合はその成分表を食品衛生局に提示しないと輸入することができません。成分表は企業機密的な部分もあるので勝手に仕入れて販売する問いことも難しいのです。
その後、連絡した時にに言われたのが企業情報と日本での販売実績を出して欲しいというもの、それがなければ応じられない・・・当たり前といえば当たり前でいきなり個人がノルウェーではトップ企業の商品を日本で売りたいなんて言ってきたので、信用が全くないですよね。全く知らない人が手を出した悪例になってしまいました。
最近コロナでちょっと時間があったのでまたリトライしてみたのですがこれもうまくいかず・・・ハードルが高い商品ということがわかりました。ただ、あまりチョコレートが欲しいと言いすぎたせいか、我が家にはクリスマスをピークにチョコレートの山が届くようになりました。なので、自家用として楽しんでいます。(ただ、なぜか暑くなってくると消費量が鈍るんですよね)