制度融資について、その4
制度融資の活用についての話のつづきです。 融資までにかかるリードタイム 制度融資は、市中の金融機関と自治体(場合によっては窓口が商工会)と保証協会で連携して行う制度です。なので、それぞれの審査が必要になります。 融資をあっせんする自治体は、その企業の財務的な部分と融資目的からこの制度の趣旨に合うかどうかを見てあっせんしています。事業者にとってはお得なこの制度ですが、金融機関も保証協会もボランティアで費用を下げてはくれません。あくまで、その事業者に対して自治体がその自治体の財源を使って支援しているだけです。前回も書きましたが、納税しているからその権利があるというわけではなく、その事業の趣旨に合っているかが重要なのと、融資なので融資返済し切れるのかがとても重要になります。利子補給と聞くと融資返済額の一部なのでそれほどの額にならないような感覚を受けるかもしれません。しかし、約1%の利子と考えると ...
制度融資について、その3
前回からの続きで、制度融資のはなしです。 金融機関を選ぶ時の注意 制度融資は、自治体と金融機関(市中銀行)と保証協会(プロパーでも可能なケースもあるみたい)の三者が連携した制度になっています。なので、対応しているエリアが決まっています。例えば、東京都港区の制度融資であれば、保証協会は東京信用保証協会、金融機関は港区と提携しているところになります。これが、東京都武蔵野市であれば東京信用保証協会と武蔵 ...
制度融資について、その2
制度融資についての話の続きです。 前回は、制度融資自体とどんなメニューがあるのかの話をしました。 制度融資の活用について 今では、数が少なくなりましたがコロナの初期、制度融資がそこまで定着していなかった頃には、「自治体が融資をしてくれる」と勘違いされて来られるケースがよくありました。こちらは異なっていて、あくまで、保証協会の保証つき金融機関融資の利用が前提です。なので、市中の銀行(都市銀行、地方銀 ...
制度融資について、その1
制度融資という言葉はご存知ですか? 保証協会つきの融資を受ける場合に、自治体等の施策で利率の一部を負担してもらえる制度です。コロナ以前は知る人ぞ知るイメージのものでしたが、コロナの緊急施策として各自治体がコロナ用の融資メニュー(利息全額負担)を打ち出したことで、だいぶ一般的になりました。 コロナは落ち着きましたが、まだまだ経済状況は芳しくないため金融機関が率先して利用者にこの制度をお勧めしているよ ...