仕事の効率化とAI

移働する診断士

生産性向上

この言葉が、なかなか難しいと感じています。
労働生産率とか、効率化とも言われるのですが、私はIT業界に長くいたので、こちらの開発プロジェクト管理では、この部分を数値化して議論することが多かったと思います。

建築業界やIT業界では、人一人が1日に働くといくらで、それを積み上げていってどのくらいの費用がかかるかということをよくやります。

「1人月(いちにんげつ)」とか「1人工(いちにんく)」といった言葉ですね。
なので、

「このプロジェクトには300人月かかるから、1人月100万円で3億円だ!
人員が50人用意できるから、6ヶ月かかるね」とかいう話が飛び交っていました。

これが実際の現場になると、各作業持分ごとに細かくなっていて、この5人チームはこの作業に3ヶ月で予算はこれくらいと言われて、作業にあたっていきます。与えられた予算と期限内に終わらせないといけないのですが、中に若手が混じっていたら、作業が遅れたりして想定以上に残業代がかかり上から怒られるなんてこともよくありました。この時によく言われたのが「もっと、作業効率を上げなさい」という文句です。

ただ、この作業効率を上げるといっても、あげられるものと、そもそも上げることが難しいものがあるのも事実です。工場などの定型作業の効率化から、作業改善の領域は始まっているのですが、ITのような頭脳労働の場合は「こうすればいい」というものがなかなか通用しにくく、思ったように作業効率が上がらないという声がよく上がっていたのも事実です。

こういう場合は、暗黙知を見えるかして余計な頭脳を使わない方へもってくることが有効的だとは思いますが、人は頭脳を使う生き物なので、そこを奪うと働く喜びも奪うのではないかと現場にいた時はよく思っていました。

人の仕事の大半の時間を奪うのが何かというと「何かを探す」という行為だそうです。確かに、一台のPCのなかでも、その時の欲しい資料を探すために、フォルダやメールをあちこち検索知ることが多いですし、いただいた紙の資料(極力ペーパレス化を自分では進めていますが)を探し出すと大変です。チームで仕事をしている時は、他人がどこかに置いた資料を探すのにも時間がかかっていきます。ここは効率化のために「整理整頓」が効果を発揮する部分だと思います。

さて、これからの社会は、人手不足が顕著になっていきます。以前(私がIT業にいた頃)は、効率化と言ってもまだ人手はそれなりにいたので、「そう言ってもなぁ」「かかるものはかかる」「計画が悪い」という感じで本格的に進めることはなかったのですが、いよいよ本格的に「やるべきこと」と「やらないこと」を分けていかなければいけなくなってきました。

定型作業の場合は、無くせないか?他の作業で代用できないか?など、本当にその作業に意味があるかを判断し。やらなければいけない場合は、作業効率のための手順の改善等を進めることが必要です。

探す時間は本当に無駄の候補になるで、これについては粛々と整理整頓を進めていくしかありません。これをやる時間もないではなく、今やれば、未来の時間を確保できると思って進めるのがいいと思います。

そして、頭脳労働の効率化です。こちらについては少し明るい兆しが見てきていると思います。生成AIというものですね。これをうまく活用できることが、これからの作業効率化につながると思います。特に、文字だけのAIからデザインなども活用できるようになってきました。

人が考えることをやめるのではなく、本来考えなければいけないことに集中するために、考えなくていい部分をAIに任せるわけです。この手順は先ほどの提携作業と一緒で、本当に考える必要があるのかを判断して利用し的ばいいと思います。

ちなみに、今回のサムネイルはAdobiの生成AIで作ってみました。これも効率化ですね。