今後の緊急事態に備えてやっておきたいこと

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 コロナは我々の常識を大きく変えることになりました。昨年(2020年)4月の緊急事態宣言発動の時は、さまざまな業種で営業活動が出来ずに困る事業者が多く出ました。(その当時はここまで長期化するとも思っていませんでしたね)

明日(21年10月1日)にようやく全国的にかけられていた緊急事態宣言は解除となりますが、1年前のことを思うといつ再発動されても驚かなくなっているのも事実です・・・・

今回は、コロナに限らず、自然災害も含んだ緊急事態に対してできる事についてちょこっと小話。

1:資金繰りについて

 何はともあれ、必要なのは「お金」です。もちろん事業にかける「夢」「情熱」はもっと大切ですが、「お金」がなければ事業を継続することができなくなってしまいます。コロナで最初に経営者の方が殺到したのが、金融機関の融資窓口だったのもこのためです。もっとも、とにかく金策と走ったけど、借りられなかったという話もありました。これは、金融機関も返済できるところへ貸すという基本姿勢は変わらないためです。(とは言っても、こんなご時世なのですぐに用意してくれるところもあり、金融機関によって温度差があったのも事実です。ちなみにどうしておくと良いかはこちらも参照)

 で、必要な「お金」を把握するためには「資金繰り(キャッシュフロー)」を抑えましょうという話になってきます。基本的には、今ある現金・預金に対して売上と費用を差し引いた時系列の表を作ることになりますが、注意点は実際のお金の出入れタイミングで考える必要があります。

2:打てる手を打ちましょう

ネットワークを構築できていますか?

今回のコロナを俯瞰してみて感じるのは、ネットワークを持っている事業者ほど強かったなと言うことです。

例えば、今回のコロナの例で見ると、例えば、飲食店への自粛は要請して協力金は出すけれど、そこへ商品を卸している人、店内のポップやチラシを作成している印刷業社への策は当初手落ちになっていました。(後から、月次支援金という形で、波及して影響を受けている事業者への支援はありましたが、どうしても国や自治体の策は後手後手になってしまいました。)

だから、自力で抱えた商品の販売や、仕入先(生産元)、緊急時に助けてくれる関係者があった事業者はやはり強かったと思います。そのためには、常日頃から人的ネットワークを構築しておくことは大切ですね。

3:どんな支援策があるか見直そう

 実は、今回のような緊急事態に備えて行政や金融機関は事前に支援策を用意していました。一番有名になったのは「セーフティーネット保証制度」でしょうか?(様々な人が活用しました。)その他にも、事業継続力強化計画(BCP計画)という自然災害(感染症を含む)が発生したときの社内の計画を立てることで各種優遇策を受けられる制度があったりもしています。また、発生する災害の種類によっても使える制度や施策が異なってくるので、予めどのような支援策があるのか情報収集しておくといいです。もちろん、そのために中小企業診断士へ相談するのもありですね。

4:リスク対応は整理して選択

リスクに対しては予防・軽減・移転・容認の4つの方法があると言われています。これらを考えて予めリスク対応しておくことも必要ですね。

予防は、リスクが起きないようにすること。業種が許すのであれば例えばリモートワークを積極的に導入して本社自体をなくしてしまえば震災による物理的な破壊リスクや感染症時に人が密になることで起きる感染リスクは回避できます。または、飲食業をやめてEC事業を始めるなどはコロナ感染予防になりますね。

軽減はリスクが起きても影響を小さくすること。例えば、施設で密にならないように定員を大幅に削減してしまうのは軽減に一つになります。震災等に対しては、耐震補強工事なども軽減になります。

移転はリスクを別のものへ移すこと。一般的なのは震災や感染症に備えて損害保険や生命保険、医療保険に加入することが有名ですね。事業が続けられないときに融資が自動で受けられる対策などもリスク移転の一つになると思います。

容認はリスクを受け入れることです。これは、逆に災害が起きても大した影響が起きない場合は何もしないことになります。例えば、ネット企業で既に社員全員がリモートワークしている場合は感染症が起きてもほとんど影響がないと言えるでしょう。

とまぁ、リスクに対しても異なる視点で整理することで、どう対応していったらよいかが変わってきます。

ということで、今回はいつ起きるかわからない緊急事態に対する備えについて小話でした。今度こそ再発例にならないことを願っています。