ChatGPTで変わる世界(その1)

移働する診断士

昨年は、AIアートがすごく流行っていましたが、今年に入って急激にブレイクしたのがChatGPTではないでしょうか?OpenAIというもので、要はみんなで使える人工知能と言う感じかと思います。このChatGPT、各種メディアでも頻繁に取り上げられていて、さながらWindow95が発売になってインターネットとPCが一般化したときみたいに、人々がAI体験をし始めている気がします。このAI何が画期的なのかというと「質問に答えてくれる」と言うところです。インターネットが一般化したときには情報をインターネットに乗せることで多くの人々がその情報にアクセスできるようになりました。初期の段階は、情報を掲載するのにもHTMLの知識だったり、文字のみだったりと簡素なものだったのが、ブログが出てきて誰でも手軽にHPを作れるようになり、SNSで今その時の情報を共有できるようになってきました。ただ、これらはすべて情報をほしいと思った人が「検索」や特定の情報源を定めることで入手できるフェーズでした。中には、フェイクニュースのように情報源側が操作することで本人が意図しない情報を多量に与えられる問こともありましたが、基本的にはこちらから情報を探して得るフェーズでした。

このフェーズでは、情報を入手することはできます。しかし、その情報自体の真贋やその上の取扱はあくまで人間が判断する必要がありました。例えば「日曜大工」で本棚を作るときに、まずどういう本棚にするかを決めます。そして、材料と作り方を調べます。作り方の中で必要な道具も検索します。この過程で、どの店で何を売っているかなどもそれぞれ検索したり、自分で考えて揃えていくことになります。今となっては当たり前の工程ですよね。でも、インターネットが出る前はどうしていたでしょうか?本棚を作りたいと思ったら作ったことがある人に聞くか、本を入手するところから始まります。その時点で自分が作りたい思う本棚とは異なる掲載されれている本棚になってしまう可能性もあります。人によっては本棚の設計図の作り方を本で調べてから、スケッチを描くことをしていたかもしれません。そのあと、実際に道具や材料を揃えるために、ホームセンター(これができる前は、材木屋や金物屋へ)へ足を運んで一つ一つ実際に目で見て揃えていく必要がありました。しかし、これがAIになるとどうなるのかというと、「私の部屋に置きたい本棚を日曜大工で作りたい」といえば、私好みの本棚の画像が表示されて、材料と道具のネットショップのURLと値段、そして作り方までが瞬時に出てくる可能性があります。(といっても、ChatGPTは今日時点ではチャット形式で質問に答えてくれる段階ですが・・・)

こういう世界になっていくと考えていけばいいのではないかと思います。で経営の観点で言えば、今後はこのAIを活用したビジネスモデルがたくさん出てくるのが確実だと思います。AIというと大手企業が大量の資金をかけて取り組んでいたイメージがありますが、このChatGPTは少ない資金で利用することが今現在なら可能です。APIという外部のシステムにつなげる仕組みもあるので、自社のシステムとつなげることで特定のモノゴトの判断に使うことも可能です。逆に、いままでルーチンで人手に頼っていた頭脳的な仕事をAIに任せていくこともできます。また、これまでITはあまり関係ないようと言っていた方も、実はIT機器に頼っているということはよくあります。なので、自身のビジネスの中でAIが入ってきたらどのような変化が起こるのかを今のうちに考えておく事が重要ですね。

とは言え、ここには当然リスクがあるのでその話はまた続きでしたいと思います。