マクロ視点でみる起業環境
最近は、何かしら事業を始めるという機会が以前よりも増えてきている気がしています。特に、サラリーマンでも副業が認められてきていますし、定年という概念も揺らぎ、再雇用しながら事業を起こす方も増えてきています。また、女性や学生の創業も以前よりも数自体が増えてきているように感じていました。 ところが、国の創業希望者数の2019年統計を見てみると、2007年には101.4万人の希望者がいたのに対して、2017年には72.5万人と大きくダウンしていました。 人口減少や労働力不足という言葉がよく聞かれますが、ちょっとこの年間の労働力人口(就労者数+失業者数の合算)を見てみたら、2007年には6669万人に対し、2017年は6732万人と増加していました。ちなみに、この人口、2022年は6912万人とさらに上がっていて、意外と感じたのですが、よくよく考えてみると、定年延長や、再雇用などが進んできていて以前 ...
スタートアップと創業
スタートアップと創業という題名を掲げてみたのは、最近創業相談で「うちはスタートアップですと」来られる方が多いので、改めて普通の創業と何が違うのかと疑問に感じたのがきっかけです。 と言いつつ、私も、「それはスタートアップですね」と言ったりするのでなんとなくの使い分けをしてはいるのですが、この辺りは感覚で使っていました。 創業というのは、新たな事業を起こすことを指します。起業という言い方もしますが、「 ...
創業時には事業計画を
この数年、経営相談窓口を担当していて、「創業」される方が年々増えているように感じています。 特に、リタイア後の創業よりは20代、30代の方の創業が増えています。 創業というと、一大事業のように以前は捉えられていましたが、これは日本の終身雇用前提の文化が強かったからだと思います。特にバブル期まではサラリーマンであれば右肩上がりに取得は増えていたわけで、それを捨ててまで創業する必要がなかったとも言えま ...
海外からの創業
私は診断士協会の国際部というところに所属しているのですが、この部署の目的が中小企業の海外展開支援できる診断士を増やすというものです。この海外展開支援というのが、90年代ぐらいまでは日本企業が海外へ進出することを指していましたが、失われた30年を経てだいぶ様相が変わってきたと感じています。 というのも、国際部で現在取り組んでいることの主だったところは、もちろん日本の中小企業向けの海外展開支援向けのノ ...
スタートアップと融資
創業融資の相談を受けている場所柄か、スタートアップ企業からのご相談を受ける機会が結構あります。国の施策の方でも今後は日本初のスタートアップを増やしていきたいとその支援のために予算を振り向けたりしています。 しかし、金融機関からの融資となると、まだまだスタートアップ企業が活用するには難易度が高いと感じます。特に、創業期に融資を受けたいという相談が多いのですが、金融機関からの融資の場合は保証の問題があ ...
創業のタイミング
融資相談窓口でのこと、週に一回一日に数名の事業者の方から相談を受けるのですが、そこが融資の相談も受けている関係で、やはり数の多いのは融資相談になります。その中でも最近数が増えてきたと思うのが、創業融資を受けたいというもの。 通常の融資では、何を持って融資可否を判断するのかというと、会社の決算書になるのですが、創業の場合はまだスタート地点。なので会社の決算書は存在しません。そこで、その事業者の方が何 ...
計画を作るということ(その1)
以前から「計画を作りましょう」とこのサイトで書き続けてきましたが、口で言うのは簡単。作るのは難しいのが計画というものではないでしょうか?私も、創業融資の計画作成をよくお手伝いしますが、みなさん見本はあるものの、自分の頭の中にあることを落とし込むことに結構時間がかかります。(それが、金融機関向けになるとなおさらですね) 創業を例に例えると、多くの人が利用しているのが日本政策金融公庫の創業計画書ですね ...