診断士1次試験で思うこと

移働する診断士

暑い夏になると、たまに思い出すのが診断士の一次試験です。もう最後に受けてからだいぶ経ちすっかりその存在を忘れていましたが、昨日、銀行の担当の方が受けたという話を聞いて久しぶりに思い出しました。
診断士の資格を取るまでは、診断士試験を受けるために日々を過ごしていた気がします。と言うのも、私はこの試験を受かるのに結構時間がかかった方だからですね。

一次試験の翌日には、解答が発表になるのですぐに答え合わせをして、おおよその合否がわかります。一次試験は7科目あって、基本は全ての科目で合格することで、その点数が全体の6割(60点)。最初の年に700点中420点を取れば合格します。ただし、科目ごとに40点未満のものがあるとNG。逆に科目ごとに60点以上のものがあれば、科目合格となるので、翌年(翌々年まで)は受けなくても良いと言う仕組みです。

ちなみに、1年目に7科目中4科目に合格すると、2年目は3科目受ければいいという仕組みになります。この場合の合格点は300点中180点。

この仕組み自体が1年では合格しにくいことを示していますね。

ちなみに、2年目は3科目だけ受けてもいいし7科目受けてもいいという仕組みです。(合格した科目は、再受験可能)この科目受験可能という仕組みが実は罠だったりもします。

上記のケースで残った3科目が苦手科目だとすると、翌年はかなり苦戦を強いられます。1年しっかり勉強して苦手を克服するというのが正攻法ではありますが例えば経営情報システムや法務、経済学、財務などは得手不得手がはっきり分かれるので克服することが年齢を重ねるごとに難しくなることがあります。

しかも、まだ一次試験でこのあと2次試験も待ち受けています。診断士の1次試験と2次試験は全く別物の試験なので、1次の知識は使うけれどほぼ1から勉強のし直しになります。そう考えると如何に効率よく試験を突破するかが重要になるわけですね。

そう考えると、1次試験は全体で6割取ること+苦手科目で4割以上取ることが重要になります。なので、得意科目(=8割以上は取れる自信がある科目)があるならば、その科目は積極的に受けた方がいいです。得意科目80点、苦手科目41点でも論理的には合格となりますね。

ただ、一次試験の難しいところは、年によって科目の難易度が激しく変わる部分。私も経験がありますが得意科目の難易度があるとしだけものすごく高くなり、なんとか60点でクリアーとなったこともあります。そうすると、苦手科目を穴埋めすることにならないわけです。といっても、例年難しいと感じていた科目が優しい場合もあるので、結局は7科目受験が一番安全策なのかもしれませんね。

また、7科目受験した自己採点が418点とか416点とかの場合は、2次試験の勉強を始めましょうとよく言います。というのも、これだけ難しい試験なので、問題自体が成立していなかったり(没問と言う)、特定科目の平均点が低すぎるので全員に数点加点といった措置が取られたことが過去にありました。(私もこの加点措置で一次試験合格したこともあります)1次試験の合格発表は9月なので、2次試験の勉強期間が今からだと1ヶ月多く取れます。先ほどの通り2次試験は全くの別物なので、最低でも2ヶ月は時間が欲しいところですね。

一つ不思議だったのが、なかなか突破できなかった一次試験も、一度通過すると自分の能力が上がった(と思いたい)のか、次からは突破しやすく感じたことです。と言ってもそれは受験生時代の話。今受けたら受かるかちょっと不安もあります。

よく、試験あるあるで、試験内容を実務で全て使うのかと言えばそうではないことが多いですし、暗記しておく必要があることもその中の一部で、都度最新情報を調べることのほうが多いです。特に経済学は使わないという声は当時からよく聞きました。ただ、現在は国際関連のことにも携わっているので。何気に経済学の基礎の基礎は使うようになってきたというのが感覚ですね。財務・会計、経営理論、中小企業施策、は2次試験でも使いますし、実務に携わるようになったらさらに頭の中に入ってくるようになった科目だと思います。

今年は、沖縄が台風直撃で試験を受けられなかったと聞いています。こちらは、近いうちに再受験できることを願っています。