5月17日
5月17日はノルウェーの憲法記念日です。
ちょうど今から200年前(この記事を書こうと調べたら、今年が200周年であることに気がついた)のこの日に、ノルウェーは憲法を制定して絶対王政から立憲君主制へ移行しました。
今ではこの日はDen 17. mai(セッテンデマイ)といわれノルウェーで一番の祝祭日になっています。
この日はノルウェー各地が人々の民族衣装と国旗にあふれる日です。
独立までの歴史
ノルウェーはヴァイキングの国。ヴァイキングの王が国を治めていたのですが、14世紀末にペストの流行で王家は滅亡。それからは、デンマークの配下となり、1814年にナポレオン戦争でデンマークがナポレオン側につくと独立を視野に入れてノルウェー憲法を制定するも独立の夢かなわず、スウェーデンへ割譲されてしまいます。1814年の憲法制定はデンマークからの独立機運がもの凄く高まった時期だったのです。
そして、憲法が制定されてから約90年後の1905年6月7日デンマーク王をノルウェー王として迎えスウェーデンからやっと独立します。この時ノルウェーはスウェーデン・ノルウェー王国という名の同君連合の国でした。同君連合というは君主が同じという意味ですね。平たく言うとイングランドとウェールズがどちらもイングランドを君主に抱いているのと同じです。
ちなみに、ノルウェーの有名な音楽家のグリークやイプセンが活躍したのがこの20世紀初頭。彼らも独立のために多くの国民を元気づけていったとか。
ノルウェー人の心のなかでは憲法制定の1814が独立でありその後90年間のスウェーデン配下だった時代は自分たちの独立を勝ち取るための戦いだったわけです。(だからというわけかどうかは知りませんが、何気にノルウェー人はスウェーデン人を馬鹿にしています・・・)
街なかの様子
この日のノルウェーは至るところで、パレードが開かれ人々はノルウェーの国旗を持って「フラー!フラー!(バンザーイ)」と叫びながら平和と平等を強く尊重するノルウェーが始まりの日を祝福しています。特に子供達のパレードが盛大で、民族衣装に身を包んだ子供達はパレードをした後はごちそうとお菓子を食べるのが楽しみだそうです。この子供のパレードも歴史とともに内容はずいぶん変化しているそうです。ちなみに、下のyoutubeも子供パレードの一環でしょうか?こちらはNRKというノルウェーの国営放送が制作したもので、子供達がラップで憲法制定したアイズボルの地で踊りながらノルウェーの建国記念日を祝福しています。
どんな国にも独立記念日や建国記念日は存在するでしょうし、各国の個性が出てくるのだと思います。
各国の特別な日を巡りながら世界一周するなんて言うのも面白いアイデアかもしれませんね。
5月17日に日本でもノルウェーの気分を味わってみてはいかがでしょうか?
これはやり過ぎかもしれませんが・・・