診断士をもっと身近に

移働する診断士

中小企業診断士は士業と言われる仕事ですが、名前は知っているけれど何をやっているか知られていないということが結構有名。それは、我々診断士自身がすごく感じています。仲間内での飲み会でもよくそんな話が出てくるくらいですからね。

じゃぁ何やっているのかと言うと、経営者のさまざまな相談事にのり、解決のために伴走することをしています。診断士で検索するといろんな方のサイトが見つかりますが、大体、創業、事業計画、経営革新、事業承継、販路開拓、資金調達、人材育成、人事、あたりの言葉が並んでいるかと思います。これ、経営用語を並べている感じですが、我々診断士が経営者の悩み事をこれらのカテゴリーに分けてメニュー化してる感じですね。だた、このキーワードを聞いてピンってくる経営者の方ってそこまでは多くないんじゃないでしょうか?そもそも、こういう相談相手がいるということが世の中に出回っていないので知りようがないとも言えます。

以前からこのブログでも書き続けてきたように、私は企業の町医者のように使ってもらえはと思っています。

本来の町医者というのは、ちょっとおかしいなと思った時に相談する存在ですね。これ、結構大切で医療の分野では病気になってから医者にかかるのではなくて、病気にならないように予防していくことが大切です。これと同じで、診断士を、経営が悪化してから相談するのではなく、日々同じくならないように予防していくために活用して欲しいです。

ただ、そんな日常的に診断士に出会えることって少ないのも事実です。なので、診断士の方も積極的にいろんな場に出ていけるといいのだと思っています。と、そんな事を先日某所で打ち合わせしてて強く感じました。こちらは実現に向けて、ちょっと動き始めましたので、タイミングが来たらこちらでも発表していこうと思います。

経営者の方は日々、いろんな問題に直面していますし、今後のことを色々考えているかと思います。ただ、その話を冷静に外部視点で聞いてもらえる機会ってあまりないと思います。実は診断士はそういう時の良い壁打ち相手になるのです。先日も、ふらっと支援先のところへ訪問した時に、「ちょうどいいところへ」と手招きされました。どうも、ずっとあたためて考えていたアイデアがあった様で、その話をその方はされていました。診断士の立場として考えていることやこれまでの支援経験、冷静な自分がその話を聞きながら頭の中で整理されていき、ポイントポイントで言いたいこと(良い意味で)を話していきます。最後は、「考えが整理されて」とおっしゃっていただけました。この、経営者の方から「頭の中が整理された」という言葉を、私と会話したいろんな経営者の方からかけてもらいます。

「私の様な存在は必要とされているかも」と思った瞬間でした。これが町医者的なんですね。

ちなみに、ここでそのアイデアは共有できているので、この次にもっと具体的な相談が来たら、スムーズに支援することもできますね。なので、診断士を身近な伴走者としてもっと多くの経営者に活用して行ってもらえたらなと思います。

とは言え、診断士に相談してみたいと思っても、みなさん悩まれるのがいくらかかるのかがわからないので、相談した途端に費用がすごいことになるのではないかという点。中にはHPで費用を開示されている方もいらっしゃいますがごく少数ですね。これ、相談の内容が多岐に渡りすぎるので、他の士業さんの様にメニュー化しにくいのです。なので、まずはご相談いただいて話を聞いてから料金を決めているのが実情です。

一方で中小企業で切実に相談されたい方は、お金がないので余計に高額だと思われる診断士には頼みにくくなります。

以前も書きましたが、診断士に相談してみたいと思ったら、公的機関の制度を活用するのがいちばんの早道です。各自治体や金融機関などでそういった制度の紹介はされていますね。ただ、公的機関は無料なことが多いのですが支援してもらえる範囲も狭いですし、期間も短いです。こちらは、お試しと考えて、それで効果がありそうだったら、その制度活用後に本格的に診断士と付き合っていったらいいかと思います。(相談もしやすくなりますしね・・・・)

ちなみに、我々診断士側も公的機関で支援できる範囲には限りがあります。なので、公的機関後には顧問契約等でもっと深く支援していきたいという想いを持ってはいます。税理士さんは確定申告のために顧問契約される方が多いと思います。同じ様に、診断士と契約して、事業をよくしてしていけるなら、良い投資だと思ったりもしています。(たまには、診断士として思っていることを)