実務補修の思い出

移働する診断士

先日、診断士試験の記事を書いていて、5年前のことを色々思い出したので、今年実務補修を受けている皆様へ向けて書かせていただきます。(と言っても、完全にオウンメディアなので、どのくらいの方に目を通してもらえるかは不安なのですが・・・・ちなみに、いっときはNoteに書いてもいましたが診断士として独立したので自分のコンテンツは自分で管理したいと思い、今は書いていません。)

診断士を目指す人以外の方に向けて書くと、診断士試験はマークシート7科目の一次試験、論述4事例の2次試験筆記と、口述の3段構えになっています。でようやく口述試験が受かると診断士になれるのではなく、2年以内に15日(この15日の規定は今もそのままだったかな?)の実務補修をこなすことで晴れて中小企業診断士として登録されます。この実務補修は指導員として経験がある診断士の先生が担当しています。なので、年に数回あるのですが全ての回で受けたい人を全て受け入れられないので、最近は申し込みが始まるとすぐに締め切られてしまうということを聞きました。そういえば私の時も合格日の数日後に申し込みが可能で、その時点ですぐに申し込んだ記憶が。ちなみに、1社5日間を3回繰り返すパターンと、1回のパターンがあり3回の場合は同じメンバーで受けることになるのでメンバー間の結束は固くなります。指導員は3回同じこともあれば、毎回異なることもあります。

私の時の、実務補修の思い出だと、15日間コースだったので、1回目、2回目は同じ先生で、3回目だけ別の先生でした。診断士試験を合格するのがゴールだったのが急にこの補修を駆け抜けて資格登録されるのがゴールになります。試験の時は、各科目の内容を受かるためにとにかく勉強していたので、経営支援はなんと書くイメージを持っているだけでしたが、この実務補修は実際の企業様を支援することになります。なので、診断・助言を多面的にメンバー間で力を合わせて進めていくことになります。特に、企業を支援する経験がない人たちがほとんどなのと、試験ではそのイメージがあるものの、やはり実企業を支援するのはものすごく難しいということを知ることになります。(おそらく、これはどんな人でも一緒じゃないかな)

で、ここからが伝えたいことなんですが、この機会はほぼ最初で最後なくらい貴重な貴重です。というのも、実務補修の時は報告書が80ページぐらいで、6人ぐらいで手分けしてパートを決めて作っていきます。一つの会社に対してこれだけの人数をかけて内容が豊富な報告書を作るわけですが、独立後に一人で支援してきた仕事のどれをとっても、ここまでのものはないと思います。(といっても、質は当然今の方が高いと言いたいww)
そして、独立してからは特に、他の先生がどのように企業を支援しているかを知ることがあまりないからです。確かに、各種セミナーとかで模擬的なものをやることはありますが、実企業様にヒアリングしてから、課題抽出、助言までのやり方は人によってそれぞれ異なるのと、半分ぐらいはこれまでのその先生の経験から改良されてきた形なので、他人がその流れを知れることがあまりないのです。私の時も、途中で指導員の先生が変わったのですが、ずいぶんやり方がころなるものだと思いました。そして今は、私自身もすっかり我流になってしまったので、時に「他の先生はどのようにしているのだろうか?」と気になることが多々あります。

先ほど、我流とは書きましたがやはりそのベースになるのは自分自身の体験なので、この実務補修の時に学んだことだと思います。今でも、新しい企業様に会う前の準備では当時の準備を思い出したり、ちょっとしたシチュエーションで「あの先生だったらこう行動するよな」と言うことを反芻したりしています。とはいえ、全ての指導員が自分のスタイルに合うとは限らないのも事実で、こればかりは運だと思います。

では、診断士登録した後は、どうなのと言うことですがこれはこの資格をどう活用していくかで全く異なりますね。将来のために最低限資格維持できればいいと言う人は、規定のポイントを取るためだけ動くでしょうし、横のつながりを作りたい人は各種団体に所属したりしています。また、腕に自信がある方は、どこにも所属せずに我流で独立することもあります。

私は、横のつながりを求めました。このおかげで、他の先生とさまざまな活動でご一緒する機会もできましたし、独立前後の悩みなども聞いてもらえたました。最後は結局我流にはなるものの、要所要所で見てもらい、刺激をもらい、修正もできるのは良かったと思いますね。

実務補修を今受けているみさん、まずは登録がゴールですが、その後は自分の道のスタートラインに立つことになります。その時のベースになるのが実務補修なのでうまく糧にしていきたいですね。