診断士一年目の歩き方
先日は、所属している協会支部のチューター制度というものの修了式でした。
このチューター制度とは、似たようなことをやっている会社もあるとおものですが、比較的資格取得してから若めの診断士方が1年目の診断士の相談役になって1年間色々とフォローしていく仕組みです。
診断士と言うのは独立起業している人が少なくて、大半の方は企業内と言われる会社勤めをされている方です。「会社勤めしている中で診断士の資格を取得してた状態」の方が正しい言い方かも。中には自身が経営者(コンサルタント以外の)で診断士という方もいます。
会社勤めの方はいつかは会社を辞め、そのタイミング(そのタイミングは人によってまちまち)で独立という流れが多いのですが、資格取得してすぐに独立するケースはまだまだ少ないと思います。私の場合は、試験勉強中から取ったら自分で独立してやっていきたいと言う想いが強かったので、資格取得後約1年で独立したのですが・・・
こう言う状況なので、他の士業に比べると診断士としてすぐに何か仕事をしていると言うふうにはならず(独占業務がないので独立しにくい)、「さて、どうしたものか?」となるのも事実です。なので、資格をとって最初のうちは「診断士がどう言うものか?」を知るために協会の各種活動に顔をだされるケースが多いと感じています。先輩診断士の方も自身がそう言う経験をしてきたので、新人の方に対して色々とアドバイスしてくれます。そういった流れってどこの世界でもそうですが、未来のために、後進を育てて行くことは、その分野を伸ばしていくためには大切なのでとても真剣に取り組んでいると思います。もちろん、今は本業に集中する方や、資格取得前からコンサルティング分野に関わってきたので、特にネットワークに拘らないと言う方もいらっしゃいます。この辺りは入会が必須な他の士業とはちょっと異なるところかもしれません。
よく伝統の世界では、師弟関係というのが明確にあり、そこでの修行を積んでプロとして育っていく流れがあります。診断士の場合は、上記の特殊事業があるのですぐに診断士の実務はやらないけれど、いつか独立する時のために、診断士のネットワークの中にいようと協会が活用されているように思います。また、基本的には診断士は一人一人が独立して仕事を行なっています。伝統芸能のようにまっさらな状態から師匠にその技を教えてもらうものでもなく、すでに各人が本業を通して持っている経験+診断士の基礎知識をベースに自分だけの診断士としての姿を作り上げていくスタイルになります。なので、会社勤めしながらでも自分自身のスタイルをすこしづつ作っていくことは可能です。
でも、こう言う話ってなりたての診断士の方が知れるばってそこまでは多くないのです。私も、なりたての頃に協会の活動に参加して先輩診断士(しかも、かなりベテラン)の方々から色々とアドバイスもらいながら独立の準備をしてきました。私の時は自分からネットワークを進んで作って話を聞きに行って、色々知ってもらってアドバイスをもらえるようになったのですが、そう言う場を得るのがなかなか大変だったりします。と言うのも、チューター制度がなかったからで、今の診断士を取り囲む環境はだいぶ充実しているなと感じます。
このチューター制度は1年間なので、昨日がこの制度の区切りということで修了式があったのです。この3年間はコロナで対面で会うことがなかったので、私自身最近の会員にどんな方がいらっしゃるのかわからなくなっていたので、部外者ではあったのですが、こそっと参加させてもらいました。
普段一人で仕事しているので、こうやって同じ診断士に会えるのも刺激的だし、3年以内の方のお話を色々と伺っていると、だいぶその頃の気持ちを忘れてきたなって感じますね。いい機会になりました。